会社概要

社長挨拶 ~2011年の抱負~

社長 山崎惠弘

今年は創業37年目に当たります。 プラスチックダンボール事業を始めてから15年が経過しました。

プラダンを始めた当初は、京都では当社だけでしたので、「いける」という自信がありました。
当時は毎日のように、見本帳を持っては個別訪問を繰り返していました。
しかしお客様は、興味は示してくれたものの、まったく商売にならず、鳴かず飛ばずで7年ぐらい苦しみました。
営業からも否定的な意見が大勢でしたので、このまま続けるかどうか大いに悩みました。
加工会社ですから、少ない注文の度に、設備も一台一台増やして行かなければなりません。
当時は、売り上げの半分以上が紙の段ボールでしたが、プラダンへの問合せが少しずつ伸びていく中、ヤマコーの将来の事業領域をどうするのか。紙段ボールを選ぶのか、プラダンと兼業でいくのか、それとも思い切ってプラダン専業の道へと大きく舵を切るべきか、の選択を迫られていました。

そんな時、黒木君という新人社員が、「プラダンのヤマコー」で行きましょうと言ってくれたのです。
一瞬、ひらめきというか、自分には「目からうろこ」のインパクトでした。
そのキャッチフレーズを何度も、何度も口の中で呟きました。
これがきっかけで、ヤマコーは「紙段ボール&包装資材」のヤマコーから、「プラダンのヤマコー」という大きな事業転換への決断をしたのです。
今考えるに、紙段ボールの世界は大海原の藻屑のような存在がヤマコーの姿でした。
しかしプラダン業界は、小さな湖沼のような、ニッチな市場です。
この小さな湖でナンバーワンを目指そう。それが当社の夢に変わったのです。

熱い思いが、現実となるのに余り時間はかかりませんでした。
プラダンへの問合せや受注も徐々に増え、二階建て延べ500坪程度の加工工場では動きが取れなくなりました。
この時ほど、この事業の勝ちパターンの絶対条件が、「工場スペースにある」という事を実感させられた事はありません。
「300坪や500坪程度の敷地では話にならない」。プラダンで勝つからには、何としても新工場を建てるしかない。
スペースで圧倒的な優位性がなければならないと、つくづく思い知らされたのです。

思いは叶うもので、新工場移転のタイミングも、予想以上に早くやって来ました。
メインバンクである京都銀行や商工中金の支援を受け、京都府宇治田原町に、8200坪の土地を取得する縁に恵まれたのです。
工場を竣工したのは2007年9月。ゴルフで言えば、パー5の直線コースを一つ手に入れたようなものでした。
そのことは狭い業界だけに、ちょっとしたサプライズにもなったようです。
蛇足ですが、これが翌年のリーマンショックに直面していたらきっと、とん挫していたでしょう。
今では大変にラッキーな決断であったと喜んでいます。

しかし皆さん、誤解しないでください。
当社は、プラダンへの事業転換で、[成功した]企業ではありません。
成功する事を夢見て、必死になって頑張っている企業です。
何とか軌道に乗せるのに、15年もかかりましたが、
「プラダンのヤマコー」がブランドになるためには、更に10年も20年もかかるかもしれません。

もうひとつ大事なことがあります。
事業に「狩猟型」と「農耕型」があるとすれば、プラダン事業は典型的な「農耕型」ということができます。
青森の無農薬リンゴの栽培ではありませんが、土壌の改良から始めなければなりません。
紙段ボールの延長線は、サクセスロードではありません。まったく別のコースでした。
プラダンは、特注品が中心なので、紙の段ボールのように機械化が難しく、大変に遅れています。
フォーム材・緩衝剤など、付属も付きます。設計・見積りから、試作も求められることが、多々あります。
価格も、紙段ボールの10倍はします。だから価格だけの勝負ではまったく歯が立ちません。

しかしプラダンは、紙ダンよりも何十倍も丈夫です。その「価値」を買ってもらうのです。
それには、お客様の理解と納得を得なければなりません。
問合せ、見積もり、から半年、一年の成約も、当社では珍しくありません。
従って、紙段ボールのような、足の速い且つ回転率の良い仕事ではありません。 私が、「農耕型」経営、という意味はそこにあります。

それ故にプラダンは、短期的・促成栽培的な商売というよりも、長期的視点に立って、じっくり取り組まなければならない商材です。
一度買ってくれたお客様からのリピートも1~3年後など、ザラです。
だから儲かりにくいし、難しい。収穫まで長い時間もかかる。
また実際にやってみると、とんでもなくかさばるため、大きなスペースが無いとできない。
狭い敷地で農業をやっても自立できないのと同じです。

売る側にとっても市場も限られるため、新規参入メリットも見出しにくい。
そもそもどこに売るのか 、加工や、保管の場所がない、というのが大方の見方だと思います。当社も同じでした。
しかし大勢に従っていたのでは浮かばれません。
ヤマコーはプラダンを軸に、今後提案型の事業をしていく。
従ってこれからは訪問営業は禁止。ライバル会社の裏を突いたような、不本意な、安売り商売は金輪際やめる。

逆張り思考というのは、一見格好はいいものの、大変な勇気と、冒険が求められます。覚悟も必要です。
しかし、キザですがそういう生き方こそヤマコーらしさでありたい。
何十年かかってでも、自他ともにプライドを持って、納得のできる商売がしたい。
たとえ小さくても、やる以上は、世の中から求められる会社になりたい。
ミニ企業であっても、特徴を持った会社が世の中で増えていけば、
雇用も増えるし、税金の義務も果たせる。結果的に社会貢献にもなる。

ライバルは、同業他社ではありません。お客様とどう向き合うかだと思います。
自分たちの仕事で、お客様が「ありがとう」と言ってくださった時がヤマコーの勝ちと思えば、無条件にうれしい。
ビッグでなくてもお客様にとって、グッドであればいい、「いい商品だ」と言ってもらえればいい。

今振り返って、思うことがあります。

  • ①熟慮の結果、これでいく!と決めたことはとことんやり抜くこと。
  • ②人生も事業もKKDです。体当たりの経験と、勘と、度胸で決まるということ。
  • ③食わず嫌いはダメ、いいと思ったことは何でもトライすること。
  • ④自分には「ツキがある」・「運がいい」、と絶えず言い聞かせること。
  • ⑤他人と同じことをしない、夢さえあれば人の2倍働いても苦にならない。むしろ楽しい。

結びに当たり、
今年はうさぎ年、しかし何も跳ねる必要はありません。亀のような歩みでじっくり歩んで参ります。
私たちはその道中、様々な出会いに遭遇します。それが面白く、また新しい発見なのです。
ヤマコーは今年も、プラダンの専門店として、どこにも負けない膨大な製作事例を積み上げ、
文字通り、「プラダンと言えばヤマコー」と、お客様からご指名を頂けますように、祈りを込めて、全社員60名、お客様満足のために頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

補足
プラダンは面白そうだ、ヤマコーで働きたい、そういう若い人がいたら是非声をかけて下さい。
あなたも私たちと一緒に、エコ商品であるプラスチックダンボールを全国に広めませんか。
リユース・リターナブルに強いプラダンで、日本中からごみを減らしませんか。
ニッチな分野ですが、プラダンで“日本一”を目指しませんか。
独立してプラダンをやりたいという人も、大歓迎します。私が責任を持って応援します。

最後まで読んで下さったあなたへ、
感謝と祈りを込めて、「きっといいことが起こりますように!」。

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代表取締役社長
山崎恵弘

 

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